2023.8.13 カイトソサエティ会長 吉川 泰
このたび堀内征治前会長から会長を引き継ぎました吉川泰と申します。卒業年次は33回で、すでに女声合唱班の活動が定着し、一方で山本昇先生のご指導が続いていた時代に在籍しておりました。今年51回を迎えた定期演奏会の第7回当時の3年生でした。その後教員として2009(平成21)年4月から2019(平成31)年3月まで長野高校に在職し、顧問を務めさせていただきました。現在は上田高校に勤務しています。
はじめてカイトソサエティに出会ったのは高校1年生の冬、当時カイトソサエティは3月に長野市民会館で定期演奏会を開いておりました。現役生と卒業生の合同ステージは高田三郎『水のいのち(男声)』、現役生と女声合唱班の合同ステージはフォーレ『レクイエム』。今の高校生に比べると本当に苦しい譜読み能力で東西の名曲に立ち向かう毎日でありましたが、演奏会当日にはたくさんのスーツ姿のOBが全国から集まり、たいへん分厚い男声合唱を奏でてくださったことが記憶に残っています。
私が卒業して数年の間に合唱班と女声合唱班は合同して現在の合唱班となり、ほぼ時を同じくしてカイトソサエティ単独の演奏会は開催が途切れてしまいましたが、母校創立100周年、120周年などの節目には会員の総力を挙げての演奏会が開かれ、そのたびにこの会の持つ底力の凄さを大きな感動とともに味わうことができました。また現在に至るまで現役生徒は綿々と定期演奏会を継続してきましたが、「カイトソサエティの最大の目的は現役生への支援」との言葉どおり、この間毎年欠かさず支援金一封を現役生に届け続けてこられた三ツ木先輩に、深く感謝いたします。顧問をしていた当時、第40回定期演奏会を開くにあたり、記念としてカイトの方々にOBOGステージに賛助出演していただき男声合唱、混声合唱の演奏をお願いしよう、と提案したものが現在の現役定期演奏会に定着しています。現役生の合唱も松本祐子先生のご指導のもと、たいへん高いレベルの合唱を追い求め続けてくれています。
堀内前会長から、自分の後をというお話をいただくたびにお断りをしていたのですが、最終的にお引き受けしたのは、59年に及ぶカイトソサエティの歴史を若い世代に引き継ぐという役目ならば、何かしら自分にもやれることがある、と思ったからです。今回顔ぶれが新しくなった役員の中心は、男声合唱の最後の世代です。当時から共に歩んできた女声合唱班のOGも、そのあと混声になってからさまざまな時代を歌い続けてきた各世代も、あらゆる世代が集える場所としてカイトソサエティが継続、発展していくことを切に願っております。新役員には若干の空席もございますので、またお声がけをさせていただくこともあろうかと思います。80代から現役生まで、何世代もにわたって歌声を繋ぎたい、そのために微力ながら務めさせていただきます。
今後ともカイトソサエティ、長野高校合唱班をよろしくお願いいたします。文末になりましたが、会員の皆様のご多幸とご健康を心より祈念しております。
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